学会通信 第15号
会長あいさつ 会長 岡村興一
東洋的であること・・・「保存」「継承」「創造」
21世紀の幕開けから早くも5年を経過しました。近年において、一見平穏を装いながらさまざまな分野でこれほどまで考え方の枠組みの再考を強いられた時代があったでしょうか。そして今後もそれは旧体質の崩壊と新システムの萌芽という同時進行下で変革・改革がドラスティックに継続されていきます。歯科医療も例外ではなく学問的・技術的側面、そして社会的側面にその波が押し寄せています。特定病因論では立ち行かない多変数要因の疾患への対応、口腔外科から口腔内科的技術・手法の必要性、国家財政の債務超過にリンクした医療保険制度崩壊の危機などなど・・・待ったなしの少子高齢化社会のなかで歯科医療のポジションはどうあるべきか。
グローバル・スタンダードと呼ばれる価値観と競争原理に捻じ曲げられた部分を修正するものは共生の原理といってよいと思います。「東洋的であること」これはすなわち平衡原理、共生思想そのものであるわけです。どちらかが取って代わるのではなく、西洋医学と東洋医学、局所(口腔)と全身、肉体と精神の対比の中で歯科医療に共生原理を導入する(Symbiotic Oral Health Care)。(歯科)東洋医学の「保存」「継承」「創造」が果たす役割は、ローカルな「独善的おれ流」を超えれば医療変革の地理的あるいは歴史的ベクトルの大きな柱となるのではないでしょうか。会員の皆さんの忌憚ないご意見とご批判を頂きたいと思います。
マリアとソフィアの2人の姉妹のうち、ソフィアは東方に向かい、そこでたくさんの悲しみを見たのですが、マリアは西方に向かって、そこで栄えることとなりました。(中略)・・・妹思いのソフィアは、西方に向かったマリアに、彼女に迫っている危機を告げ知らせようとしていたのだ。世界中が、マリアのものとなるとき、そのときこそが、彼女の真実の危機のときなのであると。
(2005.01.21)
第23回日本歯科東洋医学会学術大会・総会のお知らせ
緊急特別企画“中国食養生セミナー”
第22回日本歯科東洋医学会学術大会を終えて
第22回大会長 永山正人
2004年10月9日・10日、第22回日本歯科東洋医学会総会・学術大会を、大会テーマ「医療のルネッサンス一歯科東洋医学の展望・・・北の国から一」と題して北海道歯科医師会館にて開催した。
第1日目は、認定医認定研修会を兼ねた教育講演(テーマ:すばらしい東洋医学の世界)を企画し、北海道薬科大学大学院漢方薬物学特論研究室講師・牧野利明先生による「アメリカでの生薬・ハーブを用いた代替医療の現状と問題点」、長谷川クリニック院長・長谷川 浩先生による「食物アレルギー患者に学ぶ」の教育講演と、特別教育講演(招待講演)として南富良野町立幾寅診療所長・下田 憲先生による「人体は小宇宙一東洋医学が見つめるもの一」が行われた。同日午後7時より札幌全日空ホテルにて盛大に懇親会が開催された。
第2日目は、総会、特別講演「漢方診療の実際とその科学性」(北海道大学名誉教授、北海道漢方医学センター・北大前クリニック院長・本間行彦先生)、「顔面領域における鍼灸臨床へのアプローチ」(札幌青葉鍼灸専門学校鍼灸学科長・大山良樹先生)、ランチョンセミナー「高品質な生薬確保への取り組み」(ツムラ特販部参事・笠原良二先生)、そして一般口演11題が行われ、盛会裏に終了した。両日台風が近づくなど条件が悪いなか、約200名の参加者があった。参加された会員の皆様、ご協力いただいた業者の皆様に、心より感謝申し上げる。
支部だより 総務部部長 沼 智博
学会誌編集委員会報告
[学会誌編集委員会委員長 戸田一雄]
来る3月に現編集委員会の任期が終わり、4月より新委員での編集委員会が発足します。2年間あるいは4年間、現メンバーにて会誌の編集に携わりましたが、その間、会員の皆様に多大なご協力をいただきましたことを感謝申し上げます。今後とも会誌のますますの充実のため、ご投稿、ご意見などお寄せください。
なお、日本歯科東洋医学会誌第24巻第1・2号は、平成17年3月末日原稿締切、平成17年8月末日発行予定です。先生方のご投稿をお待ちしております。
国際交流部報告
国際交流部部長 戴 昭宇
学会は新春交流訪中団を結成
昨年5月の温州医科大学口腔医学院と浙江中医大学への訪問に引き続き、本学会は今年3月17~21日に再び先方の要請を受けて訪中団を組み、歯科分野における中医学・中西医結合と統合医療に関する交流をさらに推進しようと、現在着々と準備しています。
今回の訪中交流団は、学会の国際交流部と学術研修企画委員会が共同で主催し、NPO法人日中健康科学会の協催を得て企画しております。本会の岡村興一会長をはじめ、戴昭宇国際交流部部長、松本英彦学術研修企画委員会委員長が中核メンバーとなっています。
美しい春の杭州と温州において、中国の大学病院を視察し、現地の専門家達と歯科専門について交流を行うのが、今回の訪中の主眼です。温州では、日中共同のミニシンポジウムを開催し、これから日中両国の歯科交流を連携する温州医科大学口腔医学院附属国際中西医結合研究所の成立記念セレモニーも予定されています。
2月の中旬まで本交流活動の参加者を募集する予定です。フライト便の都合がありますので、ご興味のある方は、お早めに学会事務局または学会国際交流部、学術研修企画委員会にお問い合わせください。
賛助会員紹介
〈キパワー株式会社〉
「お塩で歯周病が改善する」というと、一般の方はもちろん歯科医の先生でもびっくりされます。でも、実際に私どもの塩でブラッシングされたお客様からは、「歯茎がしまった」「リンゴをかじっても血がでなくなった」という声がたくさん寄せられています。
その塩の名は、【キパワーソルト】。豊かな自然環境に恵まれた韓国の塩田で作られ、自然のミネラルを豊富に含んだ粗塩を800℃以上の高温で焼成した塩、それがキパワーソルトです。
キパワーソルトの最大の特徴は「還元力」の強さにあります。還元力というのは「酸化」と反対の力のこと。活性酸素などによるカラダの酸化を防ぎ、サビたカラダを元に戻す力で、その強さは「酸化還元電位(ORP)」で計測します。キパワーソルトのORPは一150mv。これほどの還元力をもつものは、塩はもちろん一般の食品にも、なかなか存在しません。
このキパワーソルトをブラッシングに使用し、治療効果を上げているのが、東京・新宿アルプス歯科の寺川國秀先生で、治療前には必ずキパワーソルトでブラッシングされています。アルプス歯科での評判が広まり、おかげさまでキパワーソルトを使っている歯科医院が全国に広まりつつあります。
今年から、さらに還元力を上げた【リダクションケア】も新発売。ご希望の方にはサンプルをお送りしますので、ぜひ一度お試しください。
〈お問い合わせ先〉
キパワー株式会社
〒150-0002東京都渋谷区渋谷2-2-18-4F
TEL 03-3400-0595 FAX 03-3400-0598
URL http://www.qipower.co.jp