学会通信 第13号


会長あいさつ 会長 岡村興一

第1回国際大会・第21回学術大会は盛況のうちに閉幕

 昨年11月14日(金)~16日(日)の3日間、日本歯科大学(富士見ホ-ル)で開催された学術大会は、本学会が発足して初めての国際大会形式をとりましたが、盛況のうちに無事閉幕致しました。大会長の寺川國秀先生、実行委員長の藤井 宰先生、事務局長の高橋眞一先生他、大会の運営に参加いただいた多くの実行委員の先生方、それからこの大会の開催に協力いただいた賛助会員および展示企業の皆様にも衷心より感謝申し上げます。
 21世紀を迎えて、(1)国際化社会における日本の役割、(2)東洋的考え方の枠組みの重要性、(3)健康・福祉・医療における医療関係者の役割と意味が、あらためて問われようとしている大切な時期に・・・西暦2003年は数百年に一度の大転換(Great Change)を占う重要な年・・・、日本発の国際大会が開催でき、会員の先生方とその機会を共有できたということは、たいへん意義深いものであると思います。

『保存』『継承』『創造』という基本指針のなかで、この国際大会の開催は歯科東洋医学の歴史に新たな1ページを創りました。21世紀を迎え、九州を皮切りに、関西、東京と北上しながら学術大会が開催されました。そして次の(16年度)学術大会はいよいよ北海道“北の国から”の発信となります。奮っての参加をお願いいたします。
 歯科領域における東洋医学のさらなる発展のため今後ともよろしくご指導のほどお願いいたします。
(2004.01.31)

第22回日本歯科東洋医学会総会・学術大会のご案内

第4回中国口腔中西医結合全国学術会議のご案内

日本歯科東洋医学会国際大会を終えて

国際大会大会長 寺川國秀

人は歴史を創り、歴史はまた人を創る
 2003年11月14日より16日までの3日間、「生命の源流 医の原点を求めて」の大会テーマのもとに市民公開講座を伴う第1回の国際学会、また第21回学術大会が大成功裏に開催されました。会員の先生方を中心に、各種学会やNPO文化団体の後援、また多数の歯科関連業者の協力によって、本当に盛大に終えることができましたことを心から感謝しています。
 多彩な一流講師による盛大な市民フォーラムをはじめ、意義深い国際的な学術招待講演、素晴らしいワークショップ、ユニークなシンポジウム、多彩なポスタープレゼンテーション、最後に皆で合唱した楽しかったウェルカムパーティー、豪華な懇親会、デンタルショー顔負けの業者展示,等々…。本当に日本歯科東洋医学会設立21周年に相応しい学会で、設立以来、本会を支え、励まし育ててこられた先輩達の21年にわたる歩みを集大成することのできた会だったと喜んでいます。

 腔内、特に上下の歯肉と唇や_との境界部に全身の「経穴」〔Oral or Mouth Acupuncture〕があると指摘した、ドイツ医師鍼灸治療学会元会長 Dr.Jochen Gleditsch の講演は特に印象深かった。淡々と語る彼のwork shopに衝撃が全身に走るほど感動した。
 耳の「経穴」〔Ear-Acupuncture〕(Nogier of France)はよく知られている。また、手のひらにも、足の裏にも全身の反射帯「経穴」があることは生活の知恵として手足のマッサージや指圧がある。また口蓋や舌にも反射帯「経穴」があることを〔O-Ring Test〕の開発者 Dr.大村は示している。
 しかし、なぜ「口腔」の中、口蓋や舌、手足、また耳に「経穴」があるのか…? 野生の動物は「餌」や「獲物」を得るために、「獲物」を探して大地を駆け回らねばならない。摂食や補食のための激しい運動は、「大地」から「大地の気」を得「ツボを刺激」をして全身の活性化を図っているのではないか…?
同様に食べるという運動は、固い自然の食べ物を、噛み切り、引き裂き、何度も何度も噛み砕いて、柔らかくなった食べ物が口の中を流体となって動く、食べ物の流れが、ツボを刺激しているのではないか。すなわち食べること、咀嚼運動が、嚥下運動が全身の「ツボ刺激」になっているのである。

人体の部分の中に全体像が投影され、全身はまた部分から構成されている。
部分的な微少刺激が全身の健康や恒常性に大きな影響を与えている。
自然はなんという素晴らしい機構を生命体に与えたのだろう。

また一方、噛む力〔咬合圧〕は〔臼歯〕で自分の体重と同じくらいある。噛むたびごとに噛む力〔咬合圧〕は下顎の歯から上顎の歯に伝わり、その力は鼻から目、そして脳を刺激するのである。噛むという物理的な力は骨の中で、電気信号となり、〔造骨細胞〕と古くなった骨を再生するための細胞〔破骨細胞〕の働きを活性化するのである。噛むことは、頭蓋骨をリモデリングしているのである。噛めなくなった頭蓋骨、噛まない頭蓋は骨の再生が止まるため、軽石のようにスカスカになって骨粗鬆症になってしまうのはそのためである。

無重力の宇宙空間に3カ月も居ると、体重を支える必要のなくなった人体のCaイオンは排出され、地上での30年分にも匹敵するほど、骨は廃用性萎縮を起こし、骨粗鬆症になっている。
旧漢字で「カラダ」を豊かな骨「體」と表した。いまは「体」一寸一休みと書く。運動不足で脆弱になってしまった人体を表している。
噛めない噛まない。頭蓋骨はまさに骨粗鬆症になっている。
歯牙の咬合面と咬合圧と頭蓋の緻密度との重要な関連性、歯牙の軸面と食べ物の流れと全身の「ツボ刺激」。

 「生命の源流」生命の初めに口ありき
      「医の原点」に咀嚼ありき

 歯科医学は科学であり
   歯科医術は芸術であり
    歯科医療は人間学(実践宗教)であり
     歯科医政は政治学であり
       歯科医道は哲学である

 東洋医学は有機システム的にこれらを統合してゆくものである。

 今後とも本学会の発展のためにご支援のほどお願い申し上げますとともに、国際的、学際的な展開を心より願っています。第1回国際大会、第21回学術大会が新たなる大きな出発点になりますことを念じています。

認定医認定委員会報告

認定医認定委員会委員長 小山悠子

平成8年より施行された認定医制度も、早くも丸8年を迎えます。この間に誕生した認定医の方の数は、62名となりました。みなさんそれぞれに各分野で特色を活かし、活躍されていることは喜ばしい限りです。
認定医制度の規則も、本学会の発展とともにさらに内容を充実すべき時節を迎えましたので、認定委員会におきまして討議を重ねた結果、常任理事会の承認を得まして、2月28日より細則の改訂が行われました。
以下に改訂箇所を明記しますので、新規申請、更新の方は、間違いのないように確認のほどお願い申し上げます。
日本歯科東洋医学会認定医制度施行細則(改訂箇所を下線で示す)

 第3条(2)b. 日本歯科東洋医学会支部学術大会・学会の認める学術集会・・・1回 3単位
 第3条(2)c. 学術集会の出席単位は、日数・時間にかかわらず1回とする。→全文削除
 第3条(3)a. 日本歯科東洋医学会学術大会・・・演者・講師 1回 10単位
 第3条(3)b. 日本歯科東洋医学会支部学術大会・学会の認める学術集会・・・演者・講師 1回 8単位
 第3条(6) 認定研修会の受講(認定委員会の認めたものに限る)
      a. 日本歯科東洋医学会学術大会・支部学術大会における指定研修講座・・・1回 3単位
        (指定された特別講演などを受講した場合)
      b. 認定研修会(学術委員会・支部主催1日コース)・・・1回 2単位
      c. 認定特別研修会・・・1回 5単位→全文削除
 第4条(6)認定研修会の受講・・・10単位以上(ただし同一認定研修会の重複受講は認めない)
 第4条 2.前項の(3)(4)が必要基準単位に満たない場合であっても、研修単位の加算により累積単位数を60単位以上取得した者には申請資格を与えるものとする。
 第7条 規則第11条に規定された認定資格の更新にあたっては、付表1の定める研修単位の加算により、認定期間6年の間に60研修単位以上を取得することとする。
支部だより                    総務部部長 沼 智博

日本歯科東洋医学会誌 第23巻第1・2号のご案内

[学会誌編集委員会委員長 戸田一雄]

 日本歯科東洋医学会誌第23巻第1・2号は、平成16年3月末日原稿締切、平成16年8月末日発行予定となっております。先生方のご投稿をお待ちしております。特に原著論文に挑戦いただきたいと存じます。また、総説などで取り上げてほしいテーマがありましたら、編集委員会宛ご一報ください。

国際交流部報告

国際交流部部長 戴 昭宇

学会は新春交流訪中団を結成

1.中国の学会情報
 去年の「日本歯科東洋医学会 第1回国際大会・第21回学術大会」開催時に、特別講演者として来日した北京大学口腔医学院の徐治鴻教授より、このたび「第4回中国口腔中西医結合全国学術会議」の開催のお知らせをいただきました。詳細は別項を参照ください。

2.北京の歯科医療見学
 元日の翌朝、旧正月を重視している中国では、皆が新年早々に仕事を再開した。
 北京に入った筆者は、徐治鴻教授の案内をいただき、北京大学口腔医学院病院を見学に行った。毎日2,000人以上の患者が来る5階建ての外来棟には,各科の診察室がびっしりと並べられており、数十台の歯科チェアが一室に密集しているビッグな診察室も多く、生産現場らしい大学病院こその風景である。一方、患者のニーズに合わせた割と小さな空間で区切られた特別診察室もあり、そこでは日本の歯科医院と似ているような雰囲気がある。
 徐先生からの紹介によれば、もともと北京医科大学に附属した口腔医学院は近年、医科大とともに北京大学の傘下に入り、中国ではトップランクの大学としてさらに速いスピードで発展している。現在,院内では110床の入院棟と巨大な技工材料センターなどが併設されており、米独日など諸外国から輸入した医療設備も多いそうだ。そして、外来や入院も狭くなっているため、構内では増設工事が急ピッチで広げられている。
 徐先生の口腔粘膜科は,中薬・針灸などの中医学、または中西医結合的な治療を特徴とするところで、いつも多くの患者と研修者が全国から殺到している。中医学および中西医結合的口腔科診療の分野を切り開いた草分けの徐治鴻教授が、院内でたいへん尊敬されていることは、先生に従って回って見学したとき、終始に痛感した。

会費納入のお願い

財務部部長 森田邦夫

 平成15年度の会費請求につきまして、多くの会員の方にご協力いただき、誠にありがとうございます。
 本年度も4回ご請求いたしましたが、いまだ納入いただけない方もいらっしゃいます。会務運営に支障をきたすこともありますので、未納の方は早急にお振込いただきますようお願いいたします。
 また、会費未納の方は、3年で退会扱いとなってしまいますので、早急に下記振込先までお振込ください。

郵便振替 口座番号 00100-1-12697 財団法人 口腔保健協会学会部

 円滑な会務運営のため、会員の皆様のご協力をお願い申し上げます。

賛助会員紹介

〈株式会社 フルハウスインターナショナル〉

 動画コンテンツ(デジタルビデオ)の時代が来ました。
 フルハウスが1996年から歯科医院の紹介ホームページを立ち上げて、7年が経過しましたが、その間一貫して会員歯科医院の客観的紹介をしてきました。
 それは一般のホームページ視聴者に、「面白く・目的が明確で・シンプルで見やすい」ことを主眼としてきました。成功しました。
 これからは誰でも自分の(たとえば歯科医院の)情報を動画で、インターネット配信することができる時代になります。
 私どもフルハウスは『1800歯科医院』のような従来の検索サイトとこれまで培ったノウハウを生かしながら、新しいインターネット上のBC(ブロードキャスト)として動画用の別サーバーに動画コンテンツを置き、動画サイトを製作・管理・運営していくことになりました。
 この機会に、まだ一般化しているとはいえない動画コンテンツ(デジタルビデオ)を貴歯科医院の認知手段の一つとして、採用することをお勧めします。

〈お問い合わせ先〉
 株式会社 フルハウスインターナショナル
 〒152-0004 東京都目黒区鷹番3-1-3 リエール鷹番302
 TEL 03-3760-8005  FAX 03-5720-5332

〈株式会社 シーロン〉
 こんにちは、【さらさらきれい茶】のシーロンです。いつもたいへんお世話になっております。弊社は東洋医学の鍼灸治療を基礎に設立された小社です。
 ご存知のように「皮膚は内臓の鏡」、体表からの鍼刺激が内臓機能を調整し、衰えた背部の皮膚が見違えるように輝いてくるのを実感して本当に驚きます。この不思議な現象は【さらさらきれい茶】の飲用でも目の当たりにすることができ、肺と大腸の経絡は表裏一体(キレイな腸が美肌の元)であると妙に納得させられます。
 飽食やカタカナ食に慣れ親しんだ現代人の食習慣はなかなか改善しにくいものですが、セルフメディケーションの一つとして今後はやはり食養生は大切でしょう。
 小腸で糖分の分解や吸収を抑え、しかも善玉菌を優勢に傾けて体内のエントロピー(汚れ)を排出し、腸管免疫能を高める【さらさらきれい茶】は、どなたにとっても魅力的な食事の脇役です。最近では、糖尿病のインスリン注射が不要となる例も多く、血液の性状維持や食事の管理に大いに役立つことを確信しております。
 健康の入口を診る歯科医の先生方に、健康の出口の見直しを提案する弊社の【さらさらきれい茶】をよりご理解いただき、人間まるごとの医療にお役立ていただければ幸いです。

〈お問い合わせ先〉
 株式会社 シーロン
 〒971-8172 福島県いわき市泉玉露6-18-9
 TEL 0246-56-8690  FAX 0246-56-6010
 http://www.shilong.co.jp/